ADHDと診断された方に向いている仕事と傾向は?

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2021/2/16
2021/2/22

はじめに

ADHDと診断されたとしても、必要以上に深刻になることはありません。なぜなら、ADHDだからといって社会の一員になれないわけではなく、向いている仕事もたくさんあるからです。
重要なのは、ADHDにはどんな特徴があって、その特徴を踏まえてどんな仕事を検討するべきなのかです。そしてADHDには大きくわけて2つの特性があるので、単にADHDだからとひとくくりにするのではなく、どんな特性があるのかを把握しておくことも向いている仕事を検討するうえで重要になります。

この記事ではADHDの方の特徴と、どんな仕事が向いているのかを解説します。そして、具体的に7つの仕事をご提案したいと思います。「ADHDでも仕事ができる」のではなく、「ADHDだからこそ能力を発揮できる」という仕事もちゃんとあるので、ぜひ前向きに検討してみてください。

 

ADHDの方の特徴

ADHDとは注意欠如多動性障害のことで、英語で「Attention-Deficit Hyperactivity Disorder」と表記されるものを短く略語にしたものです。日本語の名称から推察されるように、注意力が欠如したり、多動性が見られるといった特徴があります。
そのため、ADHDは2つの大きな特性に分類することができます。1つは「注意欠如」で、忘れ物やミスなどをしやすい傾向です。

もう1つは「多動性」で、1つの場所に留まることが苦手であったり、常に体を動かしていないと落ち着かないといった傾向です。これは特性を分類したものであって、ADHDと診断された方が必ずこのどちらかに該当するわけではありません。部分的に片方に該当する方や、両方にまたがって該当する方など、その特性はさまざまです。

しかし、その一方でADHDの方にはいくつかの強みがあります。他の人にはないような斬新な発想ができることや好奇心旺盛できわめてクリエイティブな考え方ができることなど、こうした能力はADHDならではの「特徴」ではなく「個性」です。他にも自分の興味があることには高い集中力を発揮したり、物事に対して敏感な感性を持っていることでそれが斬新な発想力につながっているといった方もおられます。

これらの強みを見ていると、ADHDであることが必ずしもハンディではなく、こうした特性をうまくいかせばむしろ強みとなって社会で活躍できる可能性を秘めていることがおわかりいただけると思います。これは、ADHDが障害ではなく、一種の体質、または特性であるともいわれる所以です。

 

ADHDの方に向いている仕事の傾向とは?

ADHDと診断された方に向いている仕事と傾向は?

こうした特性を踏まえて、ADHDの方に向いている仕事の傾向を探ってみましょう。先ほども述べたように、ADHDには2つの大きな特性があるので、まずはこれらの特性から傾向を導いてみたいと思います。
1つめの注意欠如については、ミスが許されない仕事や慎重さが求められる仕事にあまり向いていないことがうかがえます。乗り物や重機の運転などはミスや不注意が事故につながるため、あまり向いていないといわれています。その他には事務や経理といった仕事もケアレスミスが起きやすいため、同様の理由で向いていないと考えるべきでしょう。

そしてもう1つの多動性について。こちらはじっとしていることが苦手な方が多いので、デスクワークや工場内のライン作業など同じ場所にずっといることが前提になる仕事は不向きかもしれません。同じ時間に規則正しく行動することも苦手である場合があるため、勤務時間についてもあまり制約のないフレックスタイムを導入している会社やリモートワークを部分的に取り入れている会社など、働き方改革が進んでいることも1つのポイントになります。

 

ADHDの方に向いている仕事7選

それでは、ADHDの方に向いていると考えられる仕事を7つご紹介します。ここでご紹介するのはADHDの方がその特性をいかしやすいポジティブなものから、「ADHDの方でも大丈夫」というディフェンシブなものも併せてご紹介していきます。

①クリエイティブ職(デザイナー、イラストレーターなど)

注意欠如(不注意)の特性が見られるADHDの方は特に、細かいことには注意を払いにくい一方で、大胆な発想力が持ち味です。細かい作業やルーティンワークは周りの人が担当して、ADHDの方には独特の発想やアイディアなどを求めるような役割分担が理想的です。

②作家、ライター

無から新しいものを創造するという意味では、作家やライターといった文章を作成する仕事もADHDの方に向いている場合があります。これらの文筆業はADHDの方が持っている想像力が寄与するだけでなく、あまり時間に縛られることがない職業であることもADHDの方に向いている部分です。文豪と呼ばれるような作家や著名なライターの中にも、ADHDの方やその傾向を持っている人が多くいます。

③営業職、販売職

多動性ADHDの特性を持っている方は、同じ場所でじっとしているのではなく、自ら動き回ってどんどん周りの環境が変わる仕事を検討してみてはいかがでしょうか。営業職はその典型で、人と接することに抵抗がないのであれば動き回ることを厭わない特性が仕事に役立ちます。販売職についても同様ですが、こちらはシフト制勤務になっている職場が多いこともADHDの方にとって親和性が高いでしょう。

④カメラマン

動き回ることが前提になっている仕事が多動性ADHDの方に向いているのであれば、同様に向いているといえるのがカメラマンです。カメラマンもあまり同じ場所で仕事をするものではなく、撮影のために色々な場所に出向きます。しかも良い写真を撮ることへのこだわりを発揮することができれば、売れっ子カメラマンとして成功できる可能性も大いにあります。

⑤プログラマー、エンジニア

ADHDの方に見られるプラスの特徴として、集中力の高さが挙げられます。特に自分の興味がある分野に対して超人的な集中力を発揮できることがあるので、そんな特性を持っている方はプログラマーアやエンジニアといったIT系の職業に向いている可能性があります。こうした専門技術職は高度な知識が求められるため、ADHDがある方の興味がそこに向いた時には大きな結果につながるケースが多く報告されています。

⑥研究職

興味がある分野の集中力を発揮する仕事として、研究職も大いに可能性があります。研究職はこれまでに無かったものを作る仕事なので、クリエイティブ性を発揮する方であればより高い集中力を発揮して、この世にないものを作り出して名を上げる可能性も大いにあるでしょう。

⑦起業家

起業家というと大きなくくりになってしまいますが、新しいアイディアやビジネスモデルを武器に事業を立ち上げてそれを成長させるという一連の作業には、高い専門性と集中力を求められます。それでいて起業家はサラリーマンではないので時間に縛られることがあまりなく、色々な場所を動き回ることも多いため、多動性の特性がある方にとってもストレスが少ないメリットがあります。

 

まとめ

今回はADHDと診断された方の特徴を踏まえたうえで、向いていると考えられる仕事を7つご紹介しました。ADHDだからといって悲観するのではなく、むしろADHDという「個性」をいかして社会的に成功できる可能性を探ることが前向きな考え方だと思います。具体的な職業名と特性のいかし方を解説しましたので、ぜひ適職選びの参考にしてください。